読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

静かに歩く男。

僕は足音を出さない。

限りなく忍者に近い。

 

なぜどんどん足音をたてて歩くのだろうか。

自分の存在をアピールするためだろうか。

 

優しさの問題なのか。

気遣いの問題なのか。

育ちの問題なのか。

それとも個人の感覚の問題なのか。

 

人が家に来る度に思う。

 

一体どこで違いが生まれるのだろうか。

自分の足音について考えることは一生ないのか。

下の階にいる人のことを考えることはないのか。

同じく歩くなら静かに歩こうとは思わないのか。

 

でも文句を言うことはない。

考えているだけだ。

10代だったら男らしく足音を立てる歩き方に魅力を感じたのかもしれない。

でも今はそんなことすら思わない。

こんな無駄なことを考えないで過ごせるのは有意義なのだろう。

 

それでも僕は静かに歩く。